【2017年度決定版】RAW現像フリーソフト9つを徹底比較〈メーカー付属ソフト含まず〉

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デジタルカメラの撮影をしていてちょっとうまくなってくると「RAW現像」という言葉が気になってきますよね。最近ではiPhoneでもRAW撮影ができるようになってきています。

撮った写真がキレイになるならといざやってみようと意気込んでみたのはいいものの、さっそく困るのがどのソフトを使えばいいのかという問題です。

使っているカメラのメーカーによっては付属のソフトがついてくることもありますが、別途購入しないと現像できないケースもあります。

そこで、慣れずにいきなり購入するのが怖い有料のソフトにも負けない、いや勝っているフリーのRAW現像ソフトは何なのか、どれを使えばいいのかを徹底的に比較してみました。

1 まずはRAW現像について知ろう

そもそもRAW(ロー)とは何かというと英語の意味の通り「生(なま)」のデータです。料理と同じく生だと扱いに困る困ったちゃんでもあります。どういうことかというと素材の状態なので、RAWそのものを扱える人、パソコンのビューワー等が非常に限られているということです。逆に色々なツール、ソフトで開ける画像形式ですぐに思いつくのは「JPEG(JPGと表記することも)」です。デジタルカメラ、スマートフォンでもこのJPEGで保存する機能がついているものは多いですし、割りと誰にでも簡単に見たり確認できるものです。

そう言われるとなぜRAWデータなどというものが存在するんだろうと思ってしまいますが、RAWデータは素材の状態なので、まだ切り捨てるところも多く情報をたくさん持ったデータで、撮影後にも明るさやコントラスト、色味などの調整の幅が残った状態なんです。撮影時の設定ミスをあとから取り戻せたり、好みの調子に整えることが出来るデータということですね。慣れてくるとホワイトバランスやレンズ収差を調整できることにメリットを感じることも多いです。

この情報をたくさん持った、扱いにくいデータを色々な人に扱いやすい汎用的なデータであるJPEGにすることがRAW現像と呼ばれるものになります。

「写真」、「現像」というとすぐに思い当たる編集ソフトはAdobe Photoshopです。実際にPhotoshopでもRAW現像はできますし、より写真の現像、編集、管理に特化したAdobe Lightroomもすぐに思い浮かぶ、もしくは調べると行き当たるソフトです。……しかし、いかんせんAdobeのソフトは試用期間があるとはいえ有料のソフトです。
みんなが知っているソフトなのでそれを使わないと、と思ってしまいがちですが、フリーのソフトにも優れたものはあります。

2 フリーのRAW現像ソフト一覧

2017年7月の時点でフリーのRAW現像ソフトとして使えるものとして以下の9つを比較してみます。

Raw Therapee
Google Nik Collection
digiKam
DCRAW
UFRaw
X Depth Raw
YIMG
Rawer
Stepok RAW Importer

2.1 Raw Therapee(Windows、MacOSX、Linux)

ファイル管理、補正機能に優れ、JPEGに特殊な補正をしたいならRaw Therapeeです。

ファイル、フォルダ管理がシンプルでわかりやすくなっています。
アップデートも頻繁に行われているので、最新のデジカメでも安心して使うことができます。借りてきたカメラでどのソフトが対応しているのかわからない、という時には迷う必要がなさそうです。

現像自体についてですが、RAW現像に特化しているという特性からPhotoshopのような画像編集ソフトと比較するとシャープネスのかかり具合などは弱い印象を受けますが、あくまで現像、調整という範囲では有用です。操作感、調整感はAdobe Lightroomなどと少し違うのでそちらで感覚が合わなかった方も試してみるといいかもしれません。また、階調別に色合いを調整出来たりする点も使い勝手のよさを感じさせます。
Adobe提供のレンズプロファイルが使える点も嬉しいです。

RGB16bitチャンネルを持ったTIFF形式でも書き出せるので、画像の劣化を防ぎたい場合でも使えるニクイ存在です。

JPEGの調整や補正も出来るので、手軽にコントラストを変えたり、ホワイトバランスを修正したりする時にも便利です。

http://rawtherapee.com/

2.2 Google Nik Collection(Windows、MacOSX)

現在無料ですが、元は日本円で6万円ほどもした高級ソフトです。さすが、Google先生!

しかもあのPhotoshopに組み込むこともできます!……そもそも有料のPhotoshop以外の候補として比較しているのでここは重要ではないかもですね。(なのでこっそりですが他にもデータ形式を変更することでLightroomにも連携できますよー。)

このNik CollectionはGoogleが提供している6個のプラグインをまとめたものです。
ハイダイナミックレンジ(HDR)、オールドカメラ(アナログ写真)風、ネイチャーフォト・ポートレイト用の調整、モノクロ変換、ノイズ除去、シャープネス調整、そして全体調整とわかれているので、個別だったり、一気に色んな項目を触るのはわかりにくかったという方にもおすすめです。そしてひとつひとつのプラグインの機能もかなり優れものです。
Photoshopに組み込めるということはPhotoshop以上の何かがあるということとも言えますね。
二重露出など遊べる要素もあります。

Photoshop、Lightroomのようにレタッチデータと元の画像データは別れていないので、調整、レタッチは一度で行う必要があります。

現像部分では申し分ないと言えるのですが、写真の管理という点ではおすすめしにくいというデメリットもあります。

https://www.google.com/intl/ja/nikcollection/

2.3 digiKam(Windows、MacOSX、Linux)

さまざまなファイルに対応していて、写真管理の部分ではディレクトリベースのアルバム、撮影日、タグで分けることができます。

プラグインによって、Flicker、Google Earthに対応したり、赤目補正、カラーマネジメント、画像フィルタ機能を追加できるのも特徴です。

また、Linux上で16bit画像を処理できる唯一の画像管理フリーソフトでもあります。

「TUX 2005 Readers’ Choice Award」を、お気に入りデジタル画像管理ツール部門で受賞しています。

http://www.digikam.org/

2.4 DCRAW(Windows、MacOSX)

DCRAWはRawTherapeeやUFRaw、Adobe Photoshop、Light Zoneなどのソフトにも使用されているRAW現像の大元といってもいいソフト。

オープンソースで開発されていて、使われているのはC言語です。
基本的にコマンドラインで使うので、使い勝手はいいとは言えませんが高品質な補完方法を用いていて、細かいパラメータをいじれるので他のソフトよりもいい結果を得られることがあります。

RAW現像ソフトを自作したいと考えている人はソースコードを読んでみるといいかも!?

いろんな意味で上級者向けかもしれません。

http://www.cybercom.net/~dcoffin/dcraw/

2.5 UFRaw(Windows、MacOSX)

こちらもオープンソースの現像ソフトです。

機能はかなり豊富で、露出やホワイトバランスなどの基本的な設定はもちろん、夜間撮影で使われるダークフレーム減算やカラープロファイルの設定なども可能になっています。

画像処理ソフトのGimpと連携もできます。

http://ufraw.sourceforge.net/

2.6 X Depth Raw(Windows)

Windows専用のRAW現像ソフトです。

JPEGでの保存の他に、XDepth Raw file format というJPEGと互換性のあるフォーマットで保存することができます。
XDepth Raw file formatはRAWファイルを圧縮するだけでなく、著作権情報を付加して保存することができるのが特徴です。

http://raw.xdepth.com/

2.7 YIMG(Windows)

天体写真向けの国産フリーソフトです。

撮像素子の全画素を利用でき、白飛び・黒潰れしている部分にも階調を出せたり、RAW画像ならダーク補正が可能な点が特徴です。

天体写真向けと謳っているだけあって画像合成、彗星の処理方法など天体写真の処理としてはかなり手厚いものがあります。

独自のRAW読み込みアルゴリズムを用いているようです。
読み込めない場合はDCRAWのアルゴリズムを使って読み込みを試してみてください。

http://galaxystar.image.coocan.jp/

2.8 Rawker(MacOSX)

こちらはMac専用のRAW現像ソフトです。

Rawkerは「シンプル」を第一に設計されているので、高機能化して複雑な操作にうんざりしている方にはおすすめです。

RAWデータのファイルをフォルダごとまとめてJPEGやPNG、TIFFに変換できるのが特徴。
ガンマ値や露出、明るさ、コントラスト、彩度、シャープネス、色合いをスライダーで調整できるほか、ホワイトバランスの調整、回転なども可能になっています。

DCRAWを使って読み込みを行っています。

http://raifra.fh-friedberg.de/Mac/index-en.html

2.9 Stepok RAW Importer(Windows)

Windows専用のRAW現像ソフトです。

現像時に近くのピクセル情報から演算され、補完処理されるデモザイク処理にAHD(Adaptive Homogeneity-Directed)を用いていて、JPEGやTIFFに変換できる他、バッチ処理を行うことができます。
AHDは昔使われていたアルゴリズムで、全般的に動作が遅く、パフォーマンスも他の方法に比べて劣るのでソフトとしてのおすすめ度合いは低いです。

http://www.stepok.net/eng/raw_importer.htm

3 まとめ

デジタルカメラ全盛の昨今だけあってフリーソフトにもかなりの選択肢がありますね。

フリーソフトのいいところは気軽に色々試せるところだと思いますし、ソフトごとに色々な特徴を持っていますので、ひとつ使ってみて「RAW現像苦手!」と思わずに自分にあったソフトを見つけてみてください。

複数のソフトの使い分けもいいかと思います!

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